地震の歴史と地震被災への備え
公開日: 2015年1月1日木曜日
エジプトで奴隷として生活していたイスラエル民族を、モーセが解放していく物語「出エジプト記」の一節です。
「出エジプト記」には、10の災いによる奇跡が記されています。モーセの奇跡は、地中海の火山島の爆発や地震などが原因で起きた一連の現象に、ほぼ間違いないと科学者たちは考えています。
イラクにあった都市ニネベで発掘された粘土板には、紀元前12世紀頃、つまりモーセの時代にニネベ近郊で大規模な地震があったことが記されていました。また、他の粘土板では紀元前7世紀、アッシリアの図書館にあった記録によると、紀元前13世紀に壊滅的な地震がニネベを襲ったことが記されています。
日本では、古代の地震の記録はありません。文字による記録として歴史に現れた最初の地震は416年でした。「日本書紀」に「地震」とあるのみで、被害の記述は記されていません。地震による被害の記述がある最古のものとしては、599年「倒潰家屋を生じた」との記載が「日本書紀」に残されています。
人間は古来、自然の暴威と戦い続けるため知恵を絞ってきました。科学技術の著しい発展とともに自然災害を最小限にとどめることができるようになりました。また、地震予知研究のために、地震学だけではなく、測地学、地球電磁気学、地質学など様々な分野の研究者が共同して研究を進めています。
災害の発生を防ぐことはできませんが、個人が被害を押さえる努力と準備、そして被害が出た時の備えに関しても、万全を期すべきです。
地震予想暦