熊本地震

公開日: 2016年5月20日金曜日



熊本のだれもが、予想だにしなかった大地震。
阪神大震災や、東日本大震災のときも、人命を奪われた悲しみや
家を壊された失望感など、テレビや新聞を見て感じたことだったのに、
まさか熊本で、しかも、わが身にふりかかろうとは。

かくいう私も、昨年12月のコラムで
「日本は火山の上にのっかっているようなものです。
いつ、地震が起きても不思議ではないのです。そして、誰の身に
降りかかってくるやも知れないのです。
地震は時、場所、人を選びません。」と書いていたのに・・・、
まさかという思いです。

あれから一ヵ月余り、5月20日現在で震度1以上の余震はもう
1,500回を超え、今も約1万人の被災者が避難所で過ごし、また、
親戚や知人宅に身を寄せたり、車中泊を続けている人もいる。
この状況下、「元気を出して」「がんばって!」という励ましの言葉も、
今はむなしい響きかも知れない。
でも、決して地震に屈してはならないと思う。
人命を奪い、建物を壊し、人々を恐怖に陥れた地震、
それでも、たったひとつ教えてくれたことがある。
それは「普通のありがたさ」を気づかせてくれたことかもしれない。
被災してあらためてわかったこと、それは、いつもの何気ない暮らし、
いつもの人、いつものモノ、環境、このどれもが欠けても、
生きていけないほどの無力さを感じた。
普通であったこと、平凡であったことがどんなに幸福であったか、
ということを地震は教えてくれたような気がする。

余震が日常化した今、地震はいつやってくるかわからない、
この前提で強く生きなければならない。
そして、どんなに時間がかかろうとも、スローペースであろうとも
前に歩いて、あの平凡な日々を取り戻さなければと思う。

●熊本地震 県内の被災状況
  (※5月19日現在、県災害対策本部などの集約分)

□死亡 49人  □震災関連死 20人  □行方不明 1人  
□負傷者 1,668人  □住宅被害 76,082棟  □避難所 216ヵ所
□避難者 9,825人  □水道断水  約1,900世帯



地震予想暦







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